小児において拡張期早期に血液を左心室に移動させるsuction forceは重要な役割を果たしていることがこれまで報告されています。この論文では小児の左心室でのsuction forceを決定するため1ヶ月から16歳までの120人の正常な子どもに対して心エコー検査を施行し、左心室でのIVPD、IVPGを解析しています。こちらの結果では左心室でのsucion forceは左心室の長さを調整した後でも、左心室のサイズの増加と弛緩能の発達に相伴い、中部から心尖部で増加したと報告されています。

Ken Takahashi, Masaki Nii, Kiyohiro Takigiku, Manatomo Toyono, Satoru Iwashima, Nao Inoue, Noboru Tanaka, Kotoko Matsui, Sachie Shigemitsu, Mariko Yamada, Maki Kobayashi, Kana Yazaki, Keiichi Itatani, Toshiaki Shimizu, "Development of suction force during early diastole from the left atrium to the left ventricle in infants, children, and adolescents", Heart and Vessels , 34 (2018) 296-306.