川崎医科大学の檜垣篤先生らによって肝性脳症を伴う門脈体循環シャントの患者が開腹下で腸間膜静脈結紮術を受け、門脈血流および血中アンモニアの改善が見られたた症例の報告です。本症例において、4D Flow MRIが診断およびフォローアップの有用なツールとなり、造影CTやデジタルサブトラクション血管造影とは異なる特徴を持つ生理学的な門脈血行動態の可視化および定量化が可能と報告されています。この報告では、門脈体循環シャントの管理における4D Flow MRIの価値が協調されています。
4D Flow MRIは、レトロスペクティブに、詳細かつ包括的に、そして同時に生理学的な血行動態を評価できる革新的な画像診断法です。複雑な側副循環を有する門脈体循環シャント患者の治療計画およびフォローアップにおいて有益と報告されています。

Atsushi Higaki, Akira Yamamoto, Toshimasa Okada, Tomio Ueno, Yasuyuki Tomiyama, Kosuke Ito, and Tsutomu Tamada, "4D Flow MRI Reflects Physiological Hemodynamics for the Diagnosis and Management of Portosystemic Shunts", Magnetic Resonance in Medical Sciences, Published Online (2024) doi: 10.2463/mrms.ici.2023-0161.