Google Apps Script (GAS)の開発環境は、ブラウザベースのエディタを使用することが一般的ですが、これにはいくつかの使いにくさがあります。特に、コード補完やバージョン管理、複数ファイルの管理が難しいと感じることも多いと思います。そこで、普段使用しているエディタで快適に開発を行うための解決策として、claspというCLIツールがあります。
claspは、Googleが提供するGASの開発を支援するためのCLIツールです。このツールを使うことで、ローカル環境でGASのプロジェクトを開発し、管理することができます。これにより、エディタの機能をフル活用できるため、開発効率が大幅に向上します。
claspを使用するためには、Nodeとnpmが必要です。これらは、claspをインストールするための基本的な環境です。voltaなどを使用してインストールしましょう。Nodeのインストールが完了したら、以下のコマンドでclaspをインストールします。
npm install @google/clasp –save-dev
インストールが完了したら、まずはGASのプロジェクトにログインします。この操作は以下のコマンドで行います。
npx clasp login
ログインが成功すると、GASのプロジェクトにアクセスできるようになります。次に既存のプロジェクトをローカルに取得するためには、以下のコマンドを使用します。
npx clasp pull
これにより、GASのコードがローカルにダウンロードされ、エディタで編集できるようになります。編集が完了したら、変更をGASにアップロードするために次のコマンドを実行します。
npx clasp push
このように、claspを使うことで、GASの開発がより効率的かつ快適になります。ローカルでの開発環境を整えることで、より良いコードを書くことができるでしょう。またGitHubを用いたバージョン管理も行うことが容易になります。GASを使ったプロジェクトを行う際は、ぜひclaspを活用してみてください。