獨協医科大学大学院の武井先生らによる研究です。
4D Flow MRIを用いてフローズンエレファントトランク（FET）手術を受けた患者の偽腔の流れを調査し、偽腔拡大と陰性偽腔リモデリングの血流動態予測因子を特定しました。
結論として、FET手術後の偽腔の血流は収縮期に二相性を示し、ピークと最低の血流速度の範囲が、偽腔拡張速度と陰性偽腔リモデリングの血流動態予測因子として重要な役割を果たす可能性があることが分かりました。これらの結果を検証するには更なる研究が必要ですが、追加手術が必要となる可能性があるFET患者に対して、ほかの形態学的予測因子とともに臨床的に適用できると期待されます。

Yusuke Takei, Shohei Miyazaki, Kohei Suzuki, Shunsuke Saito, Hayato Oogaki, Yuki Muraoka, Takeshi Ogasawara, Masahiro Tezuka, Ikuko Shibasaki & Hirotsugu Fukuda , "Hemodynamic predictors of negative false lumen remodeling after frozen elephant trunk for acute aortic dissection", SPRINGER NATURE LINK, Volume 72, pages 376–386, (2024) (2023) https://doi.org/10.1007/s11748-023-01984-x.